『 Battle&Roses 』



                             「 プロローグ 」


『 Battle&Roses 』それは、年に一度だけ開催される大会である。。
優勝者には、魔法術と錬金術の粋が集められ末に作り出された万能の物質『奇跡の宝玉』が与えられ、敗者に
は、死にもまさるペナルティが与えられると言う、女性のみが参加できる闘いの宴であった……
それでも、この大会に参加者は集い闘う、己の欲望の為に、明日の希望の為に、自分の為に、愛する人の為
に、それぞれに負ける事の出来な事情を心の内に秘め、自分の勝利のみを信じながら……
しかし現実は、ほとんどの者達に敗者として運命しか与える事はなく、敗者となった者達は、暗くおぞましい闇の
底へと消え去っていく……これはそんな参加者達の物語である。


                               序章

                        『  敗者 』



彼女、柊冬香が意識を取り戻した時、一番最初に考えた事は、ここは何所だろうかと言う事だった。
軽く頭を振る、長くきれいな黒髪がハラリと揺れ動く、顔にかかる黒髪をかき上げた下から、端正な美しい顔立
ちが現れる、黒い瞳に赤い唇、東洋系の血が入ったとも思われる淑やかな顔の造り、しかし肌は透き通るよう
に白く美しい、襟元から見える首筋の艶やかさと、裾から見える白い素足は、見えていない肉体の美しさを保障
するかのようであった。

冬香は、あらためて周囲を見回してみる、冷たい石造りの床と天井、かび臭い空気の臭い、蝋燭の薄暗い照明
の中に照らし出されている空間、十数メートル四方の広さ、左右は床と同じ石造りの壁で、後ろの壁もほぼ同じ
だが中央部に縦横二メートル位の扉のようなものがある。そして、何よりも奇異なのは正面に填め込まれてい
る鉄格子であり、まるで牢獄のようであった。
 ふらつく頭で記憶の糸を手繰り寄せ、冬香は意識を失うまでの事を思い出す努力をし、そして思い出す
「Battle&Roses」予選大会の準決勝、闘技場の大地に倒れ伏し相手選手を見上げる私と、そんな私を冷酷な
微笑を浮かべて見下ろす対戦相手の顔…私は勝たなければならなかった。不治の病気にかかった娘を助ける
ため、私は勝たなければならなかったのだ!
最後の気力を振り絞り、立ちあがろうとする私に相手の強烈な一撃が加えられる、私の意識は闇に中に沈みこ
み、記憶の糸はそこで途切れていた……
 そうだ、私は負けたのだ。娘を助ける術を失ったのだ、身体中から力と気力が抜け落ちて行くような気がする
。いや、現実に身体に力がほとんど入らない……それに、なぜ私がこの様な牢獄のような場所にいるのか、ま
るで理解できなかった。
「気がつきましか、冬香さん?」
 不意に声がした。その声の方を冬香は見る、そこには二つの人影が立っていた。
「あなたは、アドルファス侯爵?」
 そこに立つ二つ人影…一人は、この国の貴族、アドルファス・フォン・リルケ侯爵…娘の病の治療に必要な万
能物質『奇跡の宝玉』を入手する手段として「Battle&Roses」の事を私に教えてくれた人物、そして『奇跡の宝
玉』の情報を教えた事と、予選大会出場の便宜を図る事の交換条件に私の肉体を犯した男、一度だけででは
なく、何度も何回も口を、ヴァギナをアヌスを全てを嬲り犯した男、最初は娘を助けるためであった。しかし、何時
しか肉の喜びを覚えていく私が存在していた。
そのアドルファス侯爵の後方には影のように寄り添うメイド服を着た少女がいる
「どうですか?新しい住居の住み具合は?」
「なっ!これはどう言うことなんです!早く帰して下さい!」
 アドルファス侯爵は、端整といえる顔立ちに、クスクスと笑顔を浮かべながら冬香を見て話し出す。『Battle&
Roses』の事を、その裏に隠されていた事を…
 ハイリスクハイリターン、勝者には全てが与えられる、金!、名誉!、無論『奇跡の宝玉』すらも望めばである
、しかし敗者には、何も与えられない、それどころか逆にすべての物を奪われるのだ、肉体、心、そして命すらも
、本選は無論の事、予選大会でも敗者は全てを奪われこの場所…通称「敗者の檻」と一部の好事家達に呼ば
れる、この場所へと送り込まれ、ありとあらゆり凌辱を加えられるのだ。
「そんな話し!聞いてません!」
「当然です。こんな事、公に言えるわけ無いでしょう?敗者達は表向きは、負けを恥じて何所か別の土地に行っ
たとか、運悪く戦いの傷が悪化して死んだ等々、適当な理由をつけてここに来てもらっています。特に貴方のよ
うな美しい女性を選んでね」
「狂っている、狂ってるわ!」
「はい、立派に狂ってますよ、知らないのですか?狂うのは、とても楽しくて嬉しい事なんですよ?」
 パチン!と侯爵が指を鳴らす。ほぼ同時に、ガコン!という鈍い音がする、そして、その音を合図とするかのよ
うに冬香が囚われている場所の背後にある扉が、ゆっくりと開かれ暗闇の空間を開放する。
「なっ…」
 絶句する冬香を楽しそうに見ながら侯爵は言う。
「今夜の貴方の御相手ですよ、楽しんで下さい…」
 暗闇の中から、それはゆっくりと現れた直系にして約二メートル、薄いピンクと灰褐色、そして肉色の入り混じ
った塊がズルズルと、這いずった痕に粘液を残しながら、ゆっくりと冬香の方に近づいていった…


                         序章+壱

                    『 魔獣 』


「ひっ、やっな、なんなの」
這いずりながら近寄ってくる怪物に眼を釘付けにしながら、冬香が喘ぐように叫ぶ、その悲鳴にも似た叫び声を
、相変わらずに満足気な笑みを浮べた侯爵が言う。
「はるか南の名も無い孤島に生息している獣、いや魔獣と言うべきでしょうか?その地で『ジュリム』と呼ばれる
モノです…『ジュリム』…現地の言葉で、快楽、悦楽を指す言葉だそうです」
 侯爵が胸から何かを取り出す。それは、青白い光を放つ水晶であった。
「この魔獣のジュリムなのですが、特別に魔道による処理が加えられてましてね、この水晶である程度は、自由
に操れるんですよ、例えばこんな具合にね」
 掌に握られた水晶が青白い輝きを増す。次の瞬間、ジュリムと呼ばれたモノの背の部分と言うか上の部分が
、ボコリと引っ込んで数カ所に穴が開く、そしてその穴の内側より、まるで別の生き物の様な、肉色の触手が次
々に這い出てくる、人の腕ほどの太さのある触手が一本、それよりも細い人の指くらいの触手が数本、さらには
細い毛糸ほどの触手が十数本、一つの穴からそれら三種類の触手が背の部分に開いた穴から粘液を塗れさし
、蠢きながら溢れ出してくる、そしてジュリムが冬香の方に這いずり近づいていく。
「なっ!」
 冬香はジュリムから逃れようと、立ち上がって狭い部屋のなかを逃げ回るが、『Battle&Roses』の闘いで受け
たダメージのせいであろうか、身体は思うように動かず、すぐに部屋の一角、ちょうど鉄格子のはまった場所、
侯爵の目の前の辺りでジュリムの触手に囚われる。
「あっ!あぁぁ…いやっ!やめて!はなして!やぁぁ――!」
 冬香の悲鳴が狭い部屋に広がる、しかし太い触手が冬香の足を、腕を、身体を、巻きつけて己の方にジリジリ
と引き寄せていく
「いやっ!放してぇぇ―――!だれか、だれか!」 
 触手に絡娶られた冬香が引きずられいく…中小の触手も、冬香の身に着けていた衣服…冬香の母国では巫
女装束…白衣とよばれる衣の破れ目から、緋色の袴の裾から、広く開いている袖口から、何本もの触手が衣
の内側に侵入して行く、蠢く触手の脈動が白い布地越しに、衣の上からも見て取れる。
「いひっ!やめて!だめぇぇーー!」
 弄るかのように白衣の下と剥き出しにされた白い肌の上を蠢く触手、その感触に冬香は思わず抗いの声を出
す。そんな冬香を見ながら、侯爵が手に持った水晶をジュリムに向け冷ややかな声で言う。
「さて、無粋な代物は脱いでもらいましょうか?」
 次の瞬間、水晶が鈍い輝きを見せる…その輝きに反応するかのようにジュリムが冬香の身に着けている白衣
を内側から触手により弾けるように引裂く、あとには胸をを覆うサラシと下半身に着けている緋袴、身体に張り
付いている衣服の切れ端だけと言う姿で、触手に絡まれている冬香の姿態が、侯爵の前に曝される。
「やめてください、助けておねがい、おねがいします」
 冬香が侯爵のほうを見て哀願の言葉を漏らす。侯爵は満足げな微笑を浮かべたまま、手に持った水晶を見つ
めると、再び水晶をジュリムに向け輝かせた。
「ひっ!だめっ!」
 蠢きながらジュリムの一本の触手が冬香の下半身、緋袴の内側へと潜り込んでいく、潜り込んで行く触手を手
で防ごうとする冬香だが、他の触手が冬香の手足を縛めとり、その動きを封じ込める。
「うくっ!あっやぁぁ――!」
 泣き叫ぶ冬香の緋袴のへと潜り込んでいった触手が、蠢きながら股間を嬲る、緋袴の下で膨らみ蠢く触手の
動きは、ザワザワと波打つように蠢く緋袴の布地越しにも見て取れる。
緋袴の内側で蠢いていた触手が、やがて引き出される、引き出された触手の先端には透明の液体がこびりつ
いていた。
 更にジュリムは冬香を引きずるように己に方に引き込む、触手が冬香の胸に巻いているサラシを引き千切り、
子供を生んでいるとは思えない豊満で形の良い乳房を剥き出しにさせる、その乳房に触手が巻きつき絞り上げ
るように食い込んでいく
「いっいぃぃあぁぁ――!たす!やぁぁ――!」
 手足を足掻かせて、必死に冬香は抗い抵抗するが、それは無駄な抵抗でしかなかった。ジュリムの触手が執
拗なまでに乳房を愛撫する、巻き付き乳房を絞り上げ、先端の乳首を締め上げ、極細の触手の一本は乳首に
乳腺へと潜り込もうとしている、それは愛撫とか言うものでなく、冬香に苦痛と恥辱を与え悲鳴をあげさす事を目
的としてるかのように見えた。
 冬香の乳房を触手が嬲り上げていく、侯爵の持つ水晶が鈍い輝きを見せる度にジュリムは、悲鳴を上げ抵抗
をする冬香を執拗に嬲る、乳首を摘み上げ捻り引き千切らんばかりに伸ばす、吸盤状になっている触手の先端
が冬香の薄ピンクの乳首に吸いつき刺激を加えていく
「くっ、くはっ!」
執拗に乳房を嬲られ続ける冬香、ゾクリッとした、未知の感覚が一瞬肉体を貫く、冬香は思わず喘ぎ声を漏らし
た。
触手が下腹部伸び、緋袴を剥ぎ取ろうとする。
「いやぁぁぁ、やめ…て、おねがい、もう…もう…くくくっっ!」
 冬香の喘ぐような声が部屋の中に流れる、しかし触手の動きは止まない、相変わらずに乳房を嬲る幾本もの
触手、緋袴はすでに取り去られて、下穿きの隙間から進入した触手が股間を嬲る。
「やだぁっ!こんなの、あなた…春香…いやぁ――――!」
今は亡き夫と、最愛の娘の名を呼ぶ冬香の口に数本の触手が指しこまる。
「あっぐぅぅ……くはっ!ぐぅぅうぁぁ…」
 触手が口内の舌を摘み上げ、絡ませるようにしながら嬲る、舌の裏を撫で擦る、触手が冬香の口中を存分に
嬲り犯していく、口中に詰め込まれた触手の、滑る様なおぞましい感触が口の中に広がり堅く膨れ上がっていく
のがわかった。


                           序章+弐

                   『 快楽という名の魔獣 』



 触手が冬香の口唇の感触を楽しむかのように、突き込んだ触手を縦横に蠢かし、冬香にしゃぶらせる、その
たびに冬香の口からくぐもった喘ぎ声がこぼれだす。突き込まれている触手に、冬香の舌が絡みつく、圧迫され
た舌が隙間を求めて、口中に溢れんばかり膨張し触手に巻きつく格好となり、舌が青筋を浮き上がれせている
触手を刺激する、そのたびに、刺激を受けた触手が更に蠢き一層の事、冬香の口中を圧迫して、結果として新
たな刺激を触手に与え続けた。
「ひっぐ!はぁがぁぁ…ぐろっぷ!ぐふぁっぁ!」
 触手が喉の奥深く、口蓋の奥の食道にまで侵入していく、激しい嘔吐感により逆流してきた胃の内容物が、口
唇の端からポタポタと涎と共に溢れ出して、身体の上に落ちていく
「うげっ!ぐぅぅ…がはっ!」
 触手が冬香の口から引き抜かれる、ドロリとした触手の粘液と嘔吐物の混ざり合った塊が口から溢れ出し、吐
き出される。
「げへっ!ひぐっっぅぅ…もうやめて、おねがいだから、もう…ぐぅぁぇぇーー!」
 げぇーげぇーと苦しそうに反吐を吐き戻す冬香を、ジュリムが触手によりうつ伏せに組み伏せる。
「げふ、ぐっっ…いや!もうやぁぁ―――!」
 組み伏せられた冬香が助けを求めるかのように、鉄格子の向こうで相変わらずの薄笑いを浮かべている侯爵
に手が伸ばされるが、無論その姿を見ている侯爵は助けの手などは出す気はない、それどころか、ジュリムと
冬香の淫靡な交わりを見つめる侯爵の残酷な欲望を掻き立てるだけだった。
 うつ伏せに組み伏せた冬香の背後にジュリムはまわりこみ、冬香の腰に触手を絡ませて、グイッ!と、下半身
を持ち上げた。
「あっやぁぁ――っ!いやぁ――!」
 触手が、冬香の両足に絡みつき、グイッ!と、大きく開かせる・・・
「あぁ――――!」
 言葉にならない声で、冬香は大きな声を出す。
下穿きはすでに剥ぎ取られていた…露になった秘部が化け物の淫らな視線(果たして眼という器官があるか、
その外見からは見分ける事は出来ないが)に曝され触手が、冬香の白く柔らかな双丘を左右に押し広げて、子
供を生んだとは信じられないほど綺麗で、薄いピンク色の蕾を剥き出し曝け出させ、蠢き続ける触手の先端から
、ぬたりとする半透明の粘液を滲み出させながら、冬香の尻に…正確には、蕾の周りに粘液を擦りこむように塗
りたくりながら触手を擦りつけて行、数本の触手が捻り合わさり男根に似た形を創り出す、こっともその男根を模
した触手の集合体の大きさと太さは、並の男根のサイズではなく、冬香の二の腕よりも太く大きなモノであった。
それが、冬香の蕾の入口(出口?)を探すかのように、股間と尻の周囲を探るように突つきまわす。冬香は下半
身を必死に動かし、触手から逃れようとするが、それは抵抗にもならない行動でしかなかった。
 やがて触手の集合体が、冬香の蕾の入口を探しあてる
「ひっ!いやぁ!いやだ…やぁぁーー!!」
泣き叫ぶ冬香の悲鳴を無視して、蕾の入口に押し当てられた触手が、冬香の内蔵を抉るかのように、一挙にズ
ブズブと沈み込んでいく、すでに触手により嬲られ濡れていた冬香の下半身は、それを受け入れるたが、サイズ
があまりにも大きすぎた。
「アガァ―――――!」
 冬香は叫ぶ、大きく口を広げ、下を突き出しながら、侵入してきた触手が身体を引き裂き、激痛のみを冬香に
与える、下半身から湧き上がってくる激痛により見開かれた黒く美しかった冬香の瞳は、すでに何も写さず、剥
き出しになった白目が、切れた毛細血管によって眼を血走らせている、溢れ出した涙に切れた毛細血管からの
血が混じり、血涙となり頬を紅く染めながら伝い落ちて行く
そんな冬香にお構いなくジュリムは、半分ほど捻じ込んだ触手を更に子宮の奥深くに突き込んで行く、そして半
分以上捻じ込んでいた触手を、今度は逆に先端近くまで、ゆっくりと引き抜く、ヌラリとした体液と血が纏わりつい
てる触手の本体が、先端部だけを冬香の蕾に潜り込んでいる、そしてグイッ!と、再び触手が冬香の蕾に突き
込まれ、再び子宮の奥深くに埋没させた。
「ヒィィ――!いぃやぁぁぁ―――!!」
 無理やりに捻じ込まれた異物、冬香の蕾は、強引な挿入と激しい動きにより裂け、血が滲み出している、蕾か
ら流れ出している幾筋もの血の流れが、太腿を伝い落ちてまとまり、宙の持ち上げられている、冬香の足先か
らポタポタと冷たい石床にへと落ちていく…
さらにもう一本、触手の集合体が形作られていく、そしてその集合体が冬香のもう一つの穴…肛門へと伸ばさ
れていった。
 すぐ傍では、冬香の蕾を犯している触手が蠢いている、そしてその触手の動きに合わせるかのようにして、新
たな触手の集合体が冬香の肛門へと捻り込まれた。
「ぎゃあぁぁーーーーー!!」
新たに、凄惨な悲鳴が冬香の口から吐き出される、その悲鳴を合図とでも言うかのようにしながら、触手は肛
門の中へと、内臓へと侵入して行った。
膣と肛門を嬲り犯し弄ぶ触手、その行動は侯爵が手にしている水晶により制御されている、侯爵はジュリムの
触手に口を犯すことを止めさせていた、理由は簡単な事である、膣と肛門を犯される冬香の悲鳴を聞くためであ
った。

触手の集合体が二つ、冬香の膣と肛門を責め苛み悲鳴を上げさせる、触手が冬香の下半身抱え込み、ヌメヌメ
とまとわりつき何かの玩具のように二つの穴の周りを滑稽に蠢く、その度に冬香が、凄惨な悲鳴を漏らし苦痛に
喘ぐ、身体を抉られるような激痛と尻の穴を犯されてる恥辱にたいして、冬香はただ悲鳴をあげる事しか出来な
かった。
 ズルリと、冬香の尻の穴から絡み合った触手が引きぬかれる、栓を抜かれた安物のワインのように、ドロリと
した茶色のゲル状の物体が、冬香の蕾から滴り零れる、触手が分泌した粘液と冬香自身の排泄物、それらが
混じり合い冬香の内臓でカクテルされ、作られた汚物、それが溢れ出して床に濁ったような茶色い染みを形作
る。
 膣を嬲っていた触手の集合体も引き抜かれる、大きく裂けた傷口から滲み出してる血、捲れあがり鬱血してい
る蕾の無惨な状態、太腿を幾本もの血の筋の痕、大きく広がり完全に閉じ切っていない膣口……やがてぐった
りとしている冬香を、触手が石床に放り出すが、もはや冬香は叫ぶ事すら出来なかった。
「あぐぅぅ…おねがい、もう…もう、やめて…たすけて…たす…けて」
 擦れたような声で、冬香は哀願するが、その哀れな哀願の言葉は、冬香がジュリムに嬲られ凌辱されるのを
見ている侯爵に何の感慨もあたえず、逆に嗜虐心を煽るだけであった。
 仰向けに石畳の床に倒れ付している冬香の上に、ジュリムが数十本の触手を揺らめかせながら、再びゆっくり
と圧し掛かる、触手が冬香の両足をまるで荷物かなにかのように持ち上げて大きく広げさす、冬香の唇に触手
が這まわる、首筋、鎖骨の窪み、乳房、触手が再び冬香の身体を弄る、乳房に這わせた触手で乳首を苛む、勃
起した乳首を吸盤で嬲りながら強く吸い上げる!
「ひぃぃ…」
 冬香に擦れた悲鳴を上げさせながら、乳首から滴り零れた血を触手の先端の吸盤が舐めるように吸い取る、
触手はさらに下腹部に降りていき淡い茂みが香る秘所の割れ目に、再び差し込まれた、ビクン!と冬香の身体
が微かに動くが、すでに完全に押さえ込まれている身体は動かない、身体中に纏わりついた触手が身体を押さ
え込んでいる、冬香にできる抵抗は、泣き叫び哀願する事だけであった。
「いやぁ、やめて…くくくっ…だれか、誰か…あな…た…はる…か…」
 力なく助けを求める冬香、ジュリムの触手が再び冬香の秘所へと侵入していくが、今度侵入していく触手は、
先程の触手の集合体ではなく、一番太い触手であった。
その触手が、冬香の子宮の内部…その最深部へと侵入していく、明確な目的を持って…
水晶を操る侯爵が、すでに為すがままになっている冬香に語りかえるように言う。
「ふふふ…不思議でしょう、快楽を名前にしている魔獣にしては、快感を与えることなく地獄の苦痛のみを、貴
女に与えている事を、だからジュリム…快楽の本当の意味を教えてあげましょうか?」
ジュリムの触手に嬲られるままになっている冬香に、果たしてその言葉が届いているかは不明であったが、侯
爵は続けて話す。
「それはですね、このジュリム…行為の最後に、その行為をした相手の子宮の奥深く、卵を産みつけるのですよ
…そして、その卵は数日で、子宮の中で孵化して這い出てくるんです…その時に、気が狂うほどの快楽を与え
てくれるそうです…それが、ジュリム…快楽の正体なのですよ」
侯爵の言葉は、冬香に届いていた、そして冬香は考える…子宮の中に産卵?孵化する?そして這い出てくる

冬香は感じる、自分の胎内…その子宮の内部に、何かが産み込まれた事を…
「ひっ!ひっぃぃ!ひぃいゃやぁぁーーーーー!!」
その全てを理解した冬香は、その最後に残った力の全てを吐出すかのようにして暴れだそうとしたが、触手に
より絡みとられている身体はビクとも動かせず、子宮の内部へと産み出される卵を感じ取る事しか出来ない
「そんなの、いやぁぁーーー!!やめてぇぇーーー!産みたくない!産みたくない!誰か!誰でもいいから、た
すけてぇぇーーー!!」
ヌルリとしたおぞましい感触が、子宮の内部に広がっていく、冬香は感じ続けるしかなく、再び激しく泣き叫び始
める冬香の姿を侯爵は満足気に見続けていた。


                      *      *      *


「ふむ、なかなかの見物でしたね…ティセ?」
「はい」
 薄暗い廊下『敗者の檻』で、柊冬香の魔獣による凌辱を堪能したアドルファス・フォン・リルケ侯爵が、背後に
傅き従うメイド服の娘に向かって言う。
「まるで、半年前のお前の様でしたね…」
「はい」
 それほど返事を期待して話しをしてるわけではない、独り言のようなようなものであった。
「しかしだ、冬香の娘…春香とかいったな、哀れだとだと思いませんか?」
「はい」
 ティセと呼ばれた少女の顔が微かに動く…
「哀れですね、ふむ!よし!決めましたよティセ?」
「はい」
「あの哀れな春香というお嬢さんを今夜中に連れて来てください」
「はい」
「哀れすぎますからね、まだ男という物を知らずに死ぬのは、私が直々に教えてあげましょう慈悲の心で、男と
いう物を優しくね…ティセ、早く行きなさい」
「…」
「返事は?ティセ?」
「…はい」
 ティセと呼ばれた少女がスッとその場から消える…アドルファス・フォン・リルケ侯爵は笑う、ティセがつれて来
る新しい玩具のことを想像して
その瞬間、どこか遠くで冬香の悲鳴が聞こえたような気がしたが、侯爵は気のせいだとして、気にとめる事すら
せずに、今夜の獲物に思いをはせるだけであった…


                      『Battle&Roses』 本編に続く

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