『 光の中を! 』


 トントントン…と、階段を上がり、二階の美緒ねえちゃんの部屋の前までくる。
 コンコン!と軽くノック…
「美緒ねえちゃん、いるんだろ?カレー持ってきたから一緒に食べよう…それと、今日ごめん…」
 返事を待つが返答は何も無い…再度同じ事を繰り返すが、やはり返事は無い
「寝ているのかな?」
 ドアノブに手をかけると、何の抵抗も無くドアが開く…ちょっとした好奇心…部屋の主人がいない時に、その人の部屋にはいると言うのは、いけない事だと知っていたが、ほんの少し前の、この部屋で美緒ねえちゃんとセックスをする寸前までいった…と言う、記憶が開いたドアから、身体を滑り込ませてしまった。
「美緒ねえちゃん…いないみたいだな…」
 ぐるりと室内を見渡す…あの時は、興奮していて気がつかなかったが、やはり女の子の部屋だという事を感じさせる小物が色々と置いてある。
 ぐるりと視線を室内に改めて漂わせる…漂わせた視線の先に何かがうつる、目に止まったのは机の上に置かれている メモ紙…なにか気になる、机に置かれたままのメモ紙…その紙には(駅裏、廃病院)と、走り書きされていた。
 何かが…心の奥底で、何かが警告を発する…それが、なんの警告なのかは理解できないが、再度メモ紙を見る。
 走り書きされた(駅裏、廃病院)の文字…言い知れぬ不安が、胸の奥底から湧き上がってくる……
「美緒ねえちゃん!」
 次の瞬間に、俺は階段を駆け下りて、玄関から飛び出すと、素早く自宅に戻り、庭先に置かれている自転車に跨ると走りだした!
 目指すは、駅裏の廃病院!
 まだ明るい日差しが街を照らし出していた…


                              【 間一髪! 】


「いやぁーーー!!助けて!たすけてぇーー雄一!!」
 美緒の悲鳴が廃病院の中の響く、両腕を手錠で拘束されては、いかに空手3段のう腕前でも、抵抗のしようが無い…足をばたつかせての抵抗も、片足に二人がかり抑え込まれてしまう。
「はっ!ちっちゃな胸だな、揉み応えの無い胸だぜ!」
 美緒の露になった両の胸に、男の手が伸びていく…顔を舐め上げながら、唇を貪りながら、舌を乳房にへと下ろしていき、乳首を噛み、歯形を刻み込む
「うぁぁぁーーやだぁぁーーー!助けて!雄一!たすけてぇぇーー!!」
 雄一に助けを求める美緒の悲鳴…それは、廃病院の中に空しく響き渡り、消えていくだけ…の筈であった。
「美緒ねえちゃんを!離せ!!」
「雄一!」
「なっ!げっ!」
 怒声と共に、美緒の上に覆い被さっている男に向けて投げつけられた、コンクリの固まりは、男の頭部に直撃をした。
 突然の乱入者に驚き、慌てふためく男達、突然の事に、美緒の足を押さえつけていた男達の手が緩む、その瞬間を逃さずに美緒の足が男の一人の金的を直撃し、泡を吹いて男は昏倒する。
 突進してきた雄一の蹴りが、男の一人を直撃する…サッカーで鍛えた足である、生半可な威力ではない、反吐を吐き散らしながら悶絶する男を尻目に、残る二人を容赦なく殴り倒した…
時間にすれば、ほんの十数秒の間に起こった出来事であった。

 美緒の手を拘束していた手錠を外し、叩きのめした男達の手と手を、その手錠で拘束してから、手錠の鍵を窓から投げ捨て、まだ気を失ったり悶絶している男達を放置して、美緒ねえちゃを連れて、その場所から出た。
 すでに外は夕暮れが始まっており、周囲を赤く染め上げている…
 廃病院の玄関まで、美緒ねえちゃんを連れ出した時、俺は初めて声をかけた。
「大丈夫だった?」
 大丈夫なわけは無いであろう事は、美緒ねえちゃんお姿を見れば一目でわかる…乱れた服装に擦傷だらけの身体…
「大丈夫、、来てくれると信じてから…雄一が来てくれるって…」

 さすがに乗ってきた自転車で帰ると言うわけにはいかない、ボロボロな状態の美緒ねえちゃんを、廃病院の前でひろったタクシーに乗せて、一緒に家に戻った。
 俺の家に来るかいとい言葉に、美緒ねえちゃんは首を横に振る…その代わりに、俺が側に居てほしいと頼み込まれた
 家に戻った美緒ねえちゃんは、とりあえずシャワーを浴びてくるといって、浴室に入る…俺は、そんな美緒ねえちゃんに、どのような言葉をかけたらいいか、居間の長椅子に座り込みながら考える…
 どれくらい時間がたったろうか、いまだに浴室から出てこない美緒ねえちゃん…いくらなんでも遅すぎる、俺は浴室にと向かう。
「美緒ねえちゃん…美緒ねえちゃん…」
 返事が無い、俺は一瞬躊躇ったが、浴室のドアを開ける…シャワーを浴び続けている、美緒ねえちゃん…ゴシゴシと何度も身体を擦っている肌が赤むけて、血が滲み出しているのも構わずに擦り続けていた。
「美緒ねえちゃん!!」
 俺は、浴室から美緒ねえちゃんを引きずり出し、濡れたままの身体をバスロープで包み込んで、居間の長椅子へと連れてくる。
「あいつの感触があるの…胸に触られた気持ちの悪い感触や、顔を舐められたおぞましい感じが、取れないの…いや…いや…いやぁぁーーー!!」
 叫びだす美緒ねえちゃん…俺は、そんな美緒ねえちゃんを抱きしめてあげる事しか出来なかった。

 美緒ねえちゃんは、ポツリポツリと話し出す…どうしてあのような目にあったのかを…
 俺が捕まったと言う嘘の話で、呼び出されて、あのような目にあったと言う事を…
「ごめん!俺が悪いんだ…俺が、約束を守れなかったから…そうしたら、美緒ねえちゃんをこんな目にあわせなくて済んだのに…本当にごめん!」
 土下座をする俺をみる、美緒ちゃんは大きな声で言う。
「そうよ!あんたが悪いのよ!皆!皆!…だから、だから…でも…でも…信じてたから…来てくれるって、来てくれるって信じて信じて…本当に来てくれたから…なんで、涙が…涙が出てくるの…なんでなのよ!あなたが悪いのに!なんで嬉しいのよ!!」
 そう言いながら、美緒ねえちゃんポロポロと涙を流しはじめる…それは、初めて見る美緒ねえちゃんの弱さ…そんな美緒ねえちゃんを俺はとても、愛しく感じる…そして、気がついた時には、美緒ねえちゃんを抱きしめていた…
 俺は唇に触れようとした…しかし美緒ねえちゃんは拒絶した…
「ごめん…」
「違う…わたし汚いから…私の口は汚いから…」
 私の口が汚い…それは、何を意味するのかは想像できた…
「汚くない!」
 半ば無理やり…そんな感じで、美緒ねえちゃん…いや、美緒の唇を奪う…柔らかな唇の感触…微かな抗い…それも何時しかなくなり、互いの唇を貪るように求めあった…


                                  【 二人 】


 すでに俺達は全裸であった…・
 俺の手が美緒の小さな、だけど柔かな胸の上におかれる、すっぽりと手で覆われた乳房を出来る限り優しく揉み上げる、そしてその手をが少しずつ下に降ろしていきながら、空いた乳房の上でツンと尖っている乳首を唇で噛む、そして口の中に含んだ乳首の先端を舌で転がすように愛撫する。
「あっ・・」
 美緒が小さな声を上げる…美緒の身体の中から何かが湧きあがってくる…その熱い何かが、頭の中でぐるぐると回る。
 胸から唇を離し美緒の顔に熱いくちづけの雨を降らせる、そして貪るように唇を重ね合わせると舌を差し込み絡ませ激しく吸う、互いの唾液が互いの口の中で混ざり合い、それを二人は分けあう。
「美味しい…」
 美緒は目を潤ませながら言う、声に何か熱い物が含まれているのがはっきりと解る、そんな美緒を抱きしめ、俺は舌で首筋、胸、乳首、腕、指先、腹、背中、尻…ありとあらゆる所を舐めまわし愛撫する、優しく時には荒々しく、愛しむように嬲るように、まるで美緒の身体を飴のように嘗め尽くすとでも言うように…
そして、俺の舌が一番敏感な花園に滑り込み小さな肉芽を愛撫する。
「ひあっ!」
 美緒が声を上げる、舌を身体の内側にゆっくりと刺し込ませていきながら、生き物のように蠢かせ切ない喘ぎ声をさらに上げさせる。
「好きだったの…好き…ずっと…ずっと…小さな頃から、だから、お願い…愛して…お願い…お願い…あうっ、あっあぁぁんーんぁ」
 美緒の肉壁の中から透明なサラサラとした液体が零れるように溢れ出すのを感じ取る、俺はそれを舌で受け止めて、音を立てて飲む…
「だめっ、やだ…そんな事しないで、汚いから…恥ずかしいから、お願い…」
 美緒の哀願を無視して俺は、その液を飲む続ける…そして、舌でさらに肉芽を突つくように愛撫し液を溢れ出させる。
股間に顔を埋め、俺は丹念に美緒の花園全体を愛撫する、すでに花園はすっかり濡れそぼり俺のモノを受け入れる準備は出来ていた、そして俺の方も限界まで勃起したモノは、はちきれんばかりにそそり立ち美緒の肉体を求めていた。
 俺は、両足の間に身体を割り込ませそのまま上に覆い被さる、そして花園に自分の物を添える
「美緒…」
 俺のモノが、美緒の中にゆっくりと沈み込んでいくのがわかる、花園は充分に濡れており俺を受け入れる準備は出来ている…
 初めての体験、俺を受け入れる美緒の花園は、まだまだであり、快感を受け入れるには未熟と言えた。
 まるで刃のないナイフで無理矢理に身体を引き裂かれていくような痛み…しかし、その痛みは不快ではなかった…それどころか、肉体的な快感と別の幸福感に包まれていくのを美緒は実感した。
「いっ、痛い…でも…嬉しい…雄一…雄一…嬉しい…」
 身体を引き裂かれる痛みに、苦痛の声を出しながら、歓喜する心…こうして俺達は、深く結ばれた…


                                  【 オマケ 】


「いや〜…初孫が、こんな早く授かるとは…若いお婆ちゃんと言うのも、良いもんですね」
「そうね、こうなったら早く曾孫の姿も見たくなるわ」
双方の母親の勝手な会話を聞きながら、俺は足元でちょろちょろと、まとわりつく娘を抱え上げる。
あの時に見事命中して出来た娘である…
「パパ〜ちゅき〜」
抱え上げた娘が俺にキスをする。
「あ〜お母さんのパパだぞ〜」
美緒ねえ…いや、妻の美緒が笑いながら、年子で生まれた息子を抱えてやってくるのを、俺は幸せを感じながら、手を上げて応えた。



                      ハッピーエンド!


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