こきつねナイヤと俺


                                第二話 

           『  ナイヤといっしょ! 』



                           『 おくすりかいに 』


 何枚かの一万円札を手渡すのと交換に、栄養ドリンク剤サイズの瓶に入った薬を受け取る。
 それを素早くポケットにいれ、住んでいるマンションへと向かう足は、早足から何時の間にか急ぎ足となっており、気がつけば駈足と言って良い速度を出していた。それは一刻も早くあいつ……ナイヤの所へ戻ろうとしていたからだ。

 奇妙な縁で、俺のマンションへとやってきたナイヤは人ではない……古くは、陰陽師として名高い安倍晴明の母とされる葛の葉狐、それに連なる妖狐の子孫であり、先祖の(まだ恩を受けた妖狐は生きているが)恩返しをしに俺の所へとやってきた妖狐の男の子だ。
 最初は脅かして、追い返すのを目的に襲った(下心がまったく無かったかと言えば、完全には否定しきれないが)のだが、ナイヤはそれを受け入れ、俺も欲望に流される事となった。
 ナイヤの幼く小さなペニスを口に優しく含んで舌で嬲る。そしてナイヤの小さな口を、俺のペニスで犯し、射精の快感に身を任す……その時に、ナイヤの肉体も蹂躙してしまいたかったが、あまりにもナイヤの身体は小さく、乱暴に扱えば壊れてしまいそうであり、ギリギリの理性でそれを断念するが、ナイヤの肉体を諦めたわけではなかった。
(何故かナイヤ自身も、それを望んでいるふしもあった)
 少しでもナイヤの肉体的な負担を軽くさせる薬を入手するため、俺は伝手を頼って、その薬を入手しようと努力し、ようやくに入手する事に成功し、その入手した薬をポケットの中に突っ込んで、家までの道のりを急いでいるという所だ。
 入手した薬……別段、飲んだり塗ったりしたら、その相手が淫乱になるとか、欲情するとか……と、言うような媚薬の類の薬ではない、言うならば苦痛を和らげる薬と言う所だろうか?
 男の子であるナイヤ、その肉体には当然の事ながら異性を受容れる器官などはない、結果として俺の物を受容れる場所は二箇所……その小さな口と柔らかな肛門……口の方は命一杯に広げれば、何とか俺の物を受け入れる事は可能だったが、肛門の方はと言うとかなり無理がある。
 挿入する事自体は、まだ弾力性に富んでいるナイヤの肛門なら可能だろうが、そこは受容れる場所ではなく、基本的に言えば出す場所であり、挿入と言う行為自体に無理があるのは避けられない
(まあナイヤが女の子で、アソコを持っていたとしても、年齢的と言うか体格的な問題で挿入は無理かもしれないが)
 無理に指先で押し広げた末に、強引にペニスを挿入し、その肉体を蹂躙するという行為には、無理があり多大な苦痛を伴うだろう。ナイヤ自身は抵抗する事もなく、俺を受容れようとするだろうが、肉体の方は反射的に挿入を拒否する。その様な状況下で、強引に挿入を続ける事となったら、ナイヤに快感ではなく、苦痛だけを与える事となり、ナイヤにとっては苦しいだけの拷問と変わらない行為にしかならない……自分だけが楽しみのなら、それでも構わないが、ナイヤに対して苦痛を与えるだけの行為はしたくない……
 そこで必要とされるのが、ようやくに入手した薬だ。
 この薬の効用は、一種の麻酔薬と言うか、必要な部分に塗る事によって、その塗った部分の粘膜から浸透していき、感覚を大幅に鈍くして、生理的な反射運動なども抑制する事ができる。
 この薬をナイヤの肛門に塗りつけてから挿入を開始すれば、強引な挿入の感覚も緩和される事となり、結果として痛みを感じる事は少なくなる筈だ。
(多少快感の度合いが鈍るかも知れないが、それは致し方が無いことだろう)


                       「 ふたりはいっしょ 」


「ただいま」
「おかえり!」
 玄関を開け、お帰りの挨拶をするのと同時に、玄関先で待ち構えていたナイヤが、嬉しそうな声を出しながら、俺の方へと飛びついてくる。
『ただいま』と言う帰りの言葉に『おかえり』と言う返事、奇妙なもので、今までなかった行動であり、それを寂しいとも感じていなかったが、こうして日常の一つとして、あるようになると、この行動様式がとても嬉しくて楽しくなる。
 だからピョン!と、飛びついてきてナイヤの身体を抱え上げ、そのまま居間へと向かう事に、何の煩わしさもなかった。

 居間に辿り着いた俺は、しがみついたままのナイヤを畳の上に降ろす。
 畳の上にチョコンと座り込んだナイヤが、俺の方を見上げ言う。
「いいよ……」
 俺は、ナイヤが着ている服を、ゆっくりと脱がし始めた。

 家にやって来た時に身に着けていた衣服ではなく、先日に買ってやった真新しい上着と半ズボン……男が女に服をプレゼントするのは、その自分がプレゼントした服を、女の身体から脱がしたい身体と言う話があるが、だとしたら俺はナイヤに服を買ってやった時に、買ってやった服を脱がす事を想像していたのであろうか?
 俺はナイヤが着ている服の裾を履いている半ズボンから引き出し、服のボタンを外して行く、上から一つずつ丁寧に……内心の焦りを押さえながら、同時にその焦りを楽しみながらボタンを外していく、そして最後のボタンも外すのと、それまで大人しくしていたナイヤが、両手を上へと上げて、万歳をするようなポーズを取るのは同時だった。
「えへっ」
 小さな舌をチロリと出して、俺の方を見て悪戯っぽく笑うナイヤ……その笑顔に俺は、顔を近づけて出しているナイヤの舌を軽く吸う。
「はぁふぅぅん」
 柔らかな舌の感触を味わいながら、少しくぐもったようなナイヤの声を聞く、そしてボタンを外した服とシャツを万歳の姿勢をとっているナイヤの身体から同時に脱がせ、半ズボンの方へと手をかける。
 前を止めている金具を外し、ジッパーを下に降ろして行く……開かれて行く半ズボンの前の部分、下まで完全に下ろされたジッパーから手を離し、そのまま水色の子供用ブリーフへと手を伸ばし、半ズボンと一緒に脚から抜き取る。

 まだ幼さの残る……と言うよりは、幼いとしか言いようの無いその肢体を俺の前に解放しながらも、その幼くも愛らしい表情に微かな恥ずかしさを見せなつつ、その身体を隠す事無く俺の方へと向けるナイヤ、俺はそんなナイヤの姿を見ながら、着ている服をゆっくりと脱いで行く、そしてトランクスを脱ぎ捨てるのと同時に、ナイヤは俺のペニスを当然の事とでも言うように、その小さな口に頬張り舐めしゃぶり始める。
「はぁぐんっ……くふっん!」
 少しくぐもった声を漏らしながらペニスを頬張るナイヤ、既に硬くなり始めていた俺のペニスは、ナイヤの口の中でいっそう硬くなり、その体積を増加させて行く……
「はぁふ、ふぁぐぅぅ……んんっ!」
 切ないほど一生懸命に俺のペニスをしゃぶり続けるナイヤ、小さな舌の蠢きと熱さすら感じる狭く柔らかな口の感触、俺を喜ばせたい為に、俺を喜ばせる事が自分の喜ぶになるとでも言う様に、その小さな口を使ってナイヤは俺のペニスを舐め続ける。
「良い子だなナイヤは、嬉しいよ……」
 競り上がって来るような快感を感じながら俺は、ナイヤの頭に手をのせて、その柔らかな髪を優しく撫でる。それが嬉しいのかナイヤの口の動きが激しくなり、吸う力も強くなり激しくなって行く、それに合わせて俺の快感も絶頂へと向かった。
「くっ!」
「んぐっ!」
 思わず漏れる俺の声とナイヤの声……そして吐き出される俺の欲望の結果と、ナイヤの小さな口から溢れ出す精液……とどまる事無く吐き出され続ける欲望の液、そして溢れ出す精液の全てを飲み干そうと喘ぐナイヤ……
 内野の口中から引き出されたペニス、口中に残っている精液を飲み込んで、俺の精液で汚れた顔のまま、見上げる様に俺に微笑むナイヤの表情がひたすら愛しい……
「あんっ……」
 俺が放った精液で汚れたままのナイヤの顔に、俺は自分の舌を這わせ汚れを拭き取る。ナイヤも同様に舌を出して俺の舌に絡まして行く
「はぁふぅ……くふっ!」
 ナイヤの切ない喘ぎ声、それを聞きながら俺はナイヤの肌に手を滑らせ身体を愛撫する。柔らかくしっとりとした潤いのある肌の感触、皮膚の下にある薄い肉と華奢な骨格、それを触れている指先に感じながら、優しく愛撫を繰り返し首筋から胸へと、胸から腹部へと、腹部から下半身へと愛撫の手を伸ばし刺激して行く
「あっ!ああぁぁっ!」
 ビクビクと身体を震わせるようにしながら、競りあがってくる快感に声を出すナイヤ、そして俺の無骨な手がナイヤの小さな……だが硬く膨らんでいるペニスに触れ、それを掌で包み込み刺激する。
「ひぃうっ!」
「堪えるんだ」
 触れられただけで行きそうになるナイヤに優しく声をかけながら、更にナイヤのペニスに刺激をくわえ続ける。
「あうっ!うっうぅぅ――!!」
 呻くようなナイヤの声、そして包み込んだ掌の中に溢れ出す生暖かな感触……掌に放たれたナイヤの精液を口元へと持って行き、その濃厚な青臭さを俺は味わった。

「あうん!」
 ぐったりとしているナイヤをうつ伏せにし、その下半身を持ち上げるようにして俺の方へと向けさせる。
「何を……するんですか?」
 少しだけ不安そうな口調でナイヤが聞いてくる。
「朝に言ったろう、今晩は、もっと凄いから楽しみに待っていろよ……て、それとも今日は、これで終りにするかい?」
 その小さく軟らかそうな尻をお俺の方へと向けているナイヤは、小さく首を振る。
「ううん、もっと凄い事して欲しいです……だめ?」
 俺はナイヤの言葉に応えるように、向けられているナイヤの下半身に手をあてがい、尻たぶを左右に押し開き、剥き出しにさせたピンク色の肛門……そのヒクついている粘膜へと、唾液をたっぷりと纏わり付かせた舌先をあてがい舐める。
「あひゃうっ!」
 ナイヤの身体がビクン!と動き、触れた舌先から反射的に逃げようとしたが、腰を掴んでいる手を離さず、その場にナイヤの下半身を固定しながら、ペチャペチャと丹念に柔らかな粘膜を舐め続ける。
「はぁひぃ、ひぃうっ! ううぅぅ……くふっ!!」
 加えられる刺激に反応し、喘ぎ声を漏らし続けるナイヤ……身体がピクピクと痙攣するように動き、その顔が何かに耐えるような苦しみと、溢れ出す様な快感によって表情を変化させ続けて行く
「らぁめ、なんか……あふぁ!! らぁんかぁ、はぁぁひぃう!!」
 喘ぎながら弛緩していくナイヤの肉体、それを頃合と見た俺は、用意していた手術用の薄手のゴム手袋(素手で塗りつけた場合、溶液の麻酔作用が塗りつけた手にも作用してしまうからだ)を両手に付け、傍らに置いていた小瓶の蓋を開けて掌にトロリとした溶液を垂らし、それをナイヤの俺の唾液で濡れている肛門へと塗りつける。
「はぁうっ!」
 塗りつけられた溶液の感触に反応し声を出すナイヤ、その声を聞きながら俺は念入りに溶液を塗りつけて行く、無論の様に肛門の内側へも指先を使って……
「はぁひぃ! ひぃうっ!!」
 一番細い指である小指を使って、ナイヤの肛門の内側に溶液を塗り込める。軟らかなナイヤの直腸を傷付けないように気をつけながら、これからの事を考えて出来るだけ深い部位へと塗りつけて行った。

 念入りにナイヤの肛門へと塗りつけた麻酔溶液、それが効果を示し始めたのは、数分ほど経ってからだった。
「触れているのが解る?」
 指先を肛門に軽く突きたて俺は聞く
「ううん、なんか……痺れたような感じがして、よく解らないです」
 ナイヤの返事に俺は満足する。そして再び勢いを取り戻している俺のペニスに、コンドームを装着する。本当なら生でナイヤの初めてを奪いたいが、塗られた溶液は挿入させた俺のペニスに対しても効果を発揮し、感覚を麻痺させる……今回は、コンドームを使用するしかなかった。
「それじゃ行くぞ……いいね?」
 ナイヤの下半身を掴み固定させ、硬く勃起しているペニスの先端部を肛門のに添えながら聞く
「うん……」
コクリと頷くナイヤ、それを確認した後に俺は、硬くなっているペニスをナイヤの体内へと挿入させて行く
「あっ!あうっ……ううぅぅ……」
 挿入されて行くペニスが、ナイヤの柔らかな肛門を大きく押し広げ、限界以上に広げて行き、実際に少しだけだが血が滲み出している……もしも事前に塗っていた溶液によって感覚が麻痺していなければ、限界以上に押し広げられた肛門の苦痛によって暴れる事となり、ペニスが挿入された肛門は無残に裂けて血塗れになっていたかも知れない
 少しずつ挿入されて行く俺のペニス、そして大きく広がりながら飲み込んでいくナイヤの肛門……
「ナイヤ、大丈夫か……痛くないか?」
「だい……じょうぶです……いたくなんかないです」
 明らかに苦痛を我慢している表情を浮かべながら、その表情を必死に隠しながら、ナイヤは俺の言葉に歪んだ……苦痛に歪んだ必死に隠した笑顔を浮かべこたえる。
 微かな後悔が胸の中に広がる、そして同時に堪らなくなるほどの愛しさ……ナイヤの上に覆い被さりながら、俺はゆっくりとナイヤの体内にペニスを沈み込ませていく……
「あくっ……くふぅ!」
 麻酔によって痛みは麻痺していたとしても、圧迫感と異物感は完全には消えない、その込み上げて来るような感覚にナイヤは呻き声を出し身体を震わせる。そのナイヤの肉体の動きを挿入したペニスで感じ取りながら、俺はペニスを完全に埋没させた。
「動くからな、逆らわずに任せるんだ」
「く……うん」
 できるだけゆっくりと挿入したペニスを突き動かす。
「あぐっ!……くくぅぅ……」
 漏れ聴こえるナイヤの呻き声、それを聞きながら俺はナイヤの肉体を犯し続ける。肉の欲望と心からの愛しさ、それを噛み締めながらナイヤの身体を抱きしめる。
 覆い被さりながら抱え込んでいるナイヤの身体が、腕の中でフルフルと痙攣するように動き、喘ぎ声が少しずつ大きくなっていく……
「あっ!あうぅぅ……くくぅぅ……んっあっ!」
 ナイヤの股間へと移動させた掌に、硬くなったナイヤのペニスの熱い感触を感じ、俺はその硬くなっているペニスを握り込むようにしながら、優しく……そして激しく弄ぶ様に動かす。
「きゃうっ! うくぅぅぅ……」
 肛門に挿入された俺のペニスが、ナイヤの身体を刺激しナイヤのペニスを硬く勃起させる。その硬く勃起したペニスを俺は握り締めて刺激して行く……それはナイヤの肉体を間に置いて、自分のペニスを扱くような奇妙な感覚を俺に与え、まるで自慰でもしているような気分になる。
 俺はナイヤの肉体を犯しながら、ナイヤの勃起したペニスを扱く、それに反応したナイヤが身体を震わせながら一際大きな、そして切ない喘ぎ声を漏らしす。
「あふぅ!ふぅぅ……くくふぅん!!」
 やがて俺が欲望の全てを吐き出すのと同時に、握りこんだ俺の掌に青臭くも香しい精を吐き出し、ナイヤは意識を失いはてた……


                         「 つぎのときには…… 」


 いまだ意識を失い、俺の胸に抱かかえられているナイヤ……その頭を撫でながら、俺は小さな声で言う。
「ごめんな……」
 何事に対して謝っているのか、言っている自分にも良く解らないが、自然と口に出た言葉だった。己の欲望のままに、ナイヤの幼い肉体を犯したと言う罪悪感なのかも知れない、ナイヤを抱いたと言う満足感に満たされながらも、罪の意識を完全に拭い去れる事が出来ない結果としての言葉なのかも知れない……
「ううん……うれしかったです」
 期待のしていなかった返事に驚き、声の方へと向けた目の先には、俺の方を恥ずかしそうに見ているナイヤの顔があった。
「つぎは、くすりとか使わなくてもがまんしますから……だいじょうぶですから、またしてくださいね」
「ああ……そうだなナイヤ……」
 そう言いながら俺は、恥ずかしそうに俺の胸に顔を押し付けているナイヤを抱かかえ、身体を洗う為にバスルームへと向かった。


                       第二話〜「 ナイヤといっしょ 」・・・おわり


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