眠りの少女


                              『 いねむり 』


 時計を見れば、すでに夜の11時を半分以上過ぎている、長椅子の上に陣取り午前零時から始まる深夜TV番組を見るためにがんばっていた小学生の従兄弟は、すでに深い眠りにへと赴いているようであった。
「美由紀…」
 彼女の名前を呼び、肩を軽く揺する
「うにゃ〜……ラーメンよりも、パンダの姿焼き食べたいです〜…むにゃ〜…」
 などと言う、訳の判らない寝言が少し返ってくるだけである、そしてその反応もすぐに収まり、クークーと言う寝息だけとなる
「しょうがないか」
 一応、美由紀が見たがっていた番組は、ビデオ予約を入れている、僕は長椅子の上で寝息を立てている美由紀をお姫様抱っこで持ち上げると、二階の寝室へと連れて行く事にした。
 トントンと階段を上りながら美由紀の寝顔を見る、彼女と暮らしだして、もう1年の歳月が過ぎ去っていた。
 両親に早く死なれた自分を育て上げてくれたのは、唯一の親戚であった叔父夫婦だった。
 本当の両親の様に自分を育ててくれたその叔父夫婦が、事故により他界したのは1年前の事、すでに社会人となり一人暮らしを始めていた自分の元に、叔父夫婦の忘れ形見となった従兄弟の美由紀がやって来たのは、他に頼るべく親戚の居ない彼女にとっては必然であり、また自分も叔父夫婦の恩に報いるためにも彼女を引き取る事にした。
 ただ彼女の希望もあり、叔父夫婦が暮していた家に自分が入居するという形で、始まった二人暮しの日々、何かとトラブルが無い訳ではなかったが、自分と美由紀の二人は、非常に良い関係で一緒に暮していると自分は思っていた。

 階段を上って美由紀の部屋のドアを開ける、部屋の中は可愛い品物で満ち溢れている、この間の誕生日にプレゼントしてあげた子供用の化粧品が、小さな鏡台の前に宝物様に飾られている、その他にもヌイグルミやファンシー小物などが並べられ、まさに夢の国と言う所であろうか?
 そして、中央にあるベッドの上に美由紀をソッと横たえる、枕元にある小さなヌイグルミはゲームセンターで、美由紀にせがまれて取って上げた物だ、そのベッドの上にだらんとした格好で横たわる美由紀、着ているのは寝巻き代わりにしているキャミソールと下着だけ
「ふにゅ〜コアラの三枚下ろしは、得意料理なんです〜」
 などと、さらに意味不明の寝言を言いながら、ベッドの上でごろんと転がって、無防備な姿を全開にする、少し開いている胸元から見える微かな膨らみや、無造作に伸びだしている素足の白さに、眼が止まってしまいなかなか離れていかないのに、心の中で苦笑してしまう。
 叔父夫婦が存命中から付き合いはあり、赤ん坊の頃から成長を見続けていた美由紀を、自分は子供としか見る事が出来なかったが、こうして一緒に暮らしだして……いや、よく考えれば一緒に暮しだす以前からかも知れない、そう自分は美由紀を一人の異性として見始めていた。
 無論の事それは、誰にも言える筈の無い感情であり、自分自身ですら常に否定し続けている感情であった。

 夏とは言え、臍を出したままのこの姿では風邪をひいてしまうだろう、とりあえず上に何かを掛けなければと、ベッドの下に落ちている毛布を探し出して、それを寝ている美由紀に掛け様とした時に気がつく、ベッドの上で寝転がっている美由紀が、眼を開いて自分を見上げているのを、そして美由紀は小さな……だが、はっきりとした声で言う。
「お兄ちゃん……いいんだよ、好きにして……」


                          『 ひみつのほん 』


 お兄ちゃん……小さな頃は一緒に住んでいたけど、私が小学校に入った時に家を出て行った、優しいお兄ちゃん……
 小さな頃は、本当のお兄ちゃんだと思っていたけど、実は本当のお兄ちゃんじゃなくて、従兄弟だと判った時は、とても嬉しかった。
 だって、本当のお兄ちゃんなら結婚できないけど、従兄弟だったら結婚できると本で読んで知ってたから、そしてお父さんとお母さんが事故で死んでしまった時に、私を慰めてくれて引き取ってくれたお兄ちゃん…お父さんとお母さんが死んでしまったのは、とても悲しかったけど、お兄ちゃんと一緒に暮せる事は、とても嬉しかった。
 だけど、お兄ちゃんは私の事を子供としか見てない、仕事に行っているお兄ちゃんの世話をどんなにしても、料理を作っても洗濯をしても掃除をしても……お兄ちゃんは私を子供としか見てくれない、こんなに好きなのに……やっぱり私が本当にまだ、子供だからんだろうか?
 そんなある日、お兄ちゃんの部屋を掃除している時、本棚の裏の方に隠されている本を見つける。
(Hな本なのかな…?)
 お兄ちゃんが、どんな女の人が好きなのかと言う事と、Hな本と言うものに興味を引かれて、その本を開いて見る……その本の中には、私と同じくらいの女の子が裸になっていた。
 その本の中では、私と同じくらいの女の子が裸になっているし、男の人のオチンチンを咥えてたり、アソコにオチンチンを入れていたりしていた。
 最初に見た時は、すぐに本を閉じた……でも、もう一度見てみる、本の中の女の子が男の人にいろんな事をしている写真、それを見ていると何だか自分もドキドキしてくる、そして自分のアソコに気がついたら手が伸びていて、パンツの上から触って擦るようにして刺激してる。
「あっ!」
 口から漏れ出す声、何でこんな声を出してしまうのだろう、でも声が出てしまう。
「うっ!あぅっ!」
 ドンドン私の手の動きが早くなって行く、そして声が漏れ出して行く、止め様としても止められない、パンツの中がぬるぬるして来るのがわかる、そのぬるぬるを手にとってパンツの中に手を入れて、直接アソコに指先を触れさせる、止めたいと思うけど止められない!
「いひっ!ひぅっ、うぁんっんーー!!」
 一際大きな声を出して、私の意識は遠くなった……

 気がついた時、周りは薄暗くなっていた。
 一瞬なんで私がこうしてるのか、はっきり分からなかったけど、すぐに思い出す。
「やだ!」
 立ち上がろうとして気がつく、グチョグチョになっている下着とスカート、幸いに濡れているのは下着とスカートだけで床は濡れていない、時計を見るとお兄ちゃんが帰ってくる時間になっている。
 慌てて本棚の後に本を戻し、お兄ちゃんの部屋か飛び出す、そして着替えの下着と服を持ってバスルームに飛び込むのと、玄関が開きお兄ちゃんが帰ってくるのは同時だった。
 何とかその場を誤魔化す事に成功した筈だけど、暫くの間はお兄ちゃんの顔をまともに見る事が出来なかった気がする、なんだか恥かしくて…

 その晩に考える、お兄ちゃんは子供だから私を好きにならないんじゃない(だって、あの本の中の女の子は私と同じ位なんだから)だったら、どうすればおにいちゃんは私の事を好きになってくれるのだろうか? 
 あの本の中の女の子が、男の人にしていたような事を、お兄ちゃんにして上げたなら、お兄ちゃんは私の事を好きになってくれるのでは無いだろうか?
 私はそう考える、そしてその考えを実行に移す事にする、だって…お兄ちゃんが大好きだから、お兄ちゃんを愛しているから…

 出来るだけ可愛いキャミソールを身に着ける、下着も勿論お小遣いを叩いて買った可愛い下着、そしてチャンスは今日!
 夜中に見たい番組があると言って、お兄ちゃんと一緒に夜遅くまで起きる、そして途中で寝たふりをすることにした。
 お兄ちゃんは、私を二階の部屋まで連れて行ってくれるだろう、そうしたら私は言うつもりだった…


                            『 すき… 』


「お兄ちゃん……いいんだよ、好きにして……」
 最初にその言葉の意味を理解する事ができなかった。まだ寝惚けているのだろうかと思ったが、美由紀は僕を真っ直ぐに見ながら、はっきりとした声で言った。
「お兄ちゃん、私しってるの……お兄ちゃんの部屋にある本のこと、私と同じくらいの女の子が、男の人とHな事をしている本の事を……」
 美由紀が言った本、それがどの様な本の事を指すかは、すぐに思い当たる……元々、少女を性の対象として欲望に満ちて見ていた結果、美由紀の事を好きになってしまったのか、それとも美由紀を好きになった結果として少女に対して欲望を持つ様になってしまったのか、それは今ではハッキリしない、ハッキリしないが自分は紛れも無く美由紀に対して欲望を持ちえているのは間違いない事実であった。
 ベッドの上から自分を見ている美由紀の姿、着ているキャミソールは少し乱れ前の部分が開きかけている、そのキャミソールから伸ばされている白く細く華奢な手足は、白いシーツの上に置かれ皺を作り出している、持ち上げられた白く柔らかな足の奥に見える水色の下着、手を伸ばせばそれを欲望のままにする事は、容易い事のように思われた。
 そして、僕はその欲望に打ち勝つ事が出来なかった。

 ベッドの上で僕を誘うかの様に横たわり手を差し伸べる美由紀、伸ばされた手を片手で掴みベッドの上に押し付ける、そしてもう片方の手でキャミソールを閉じ合わせている紐を解く
 スルリと簡単に解ける紐、そして緩んだキャミソールから素肌が見える、白イ肌は少しだけ紅潮しているのか、薄いピンク色に染まっており、静かに動いていた。
「あっ!」
 キャミソールの前を大きく肌蹴させた時に、美由紀が恥じらいの声を少し出し、顔を横へ背ける、僕はその背けた顔に手を差しのべて正面を向かせる、そして唇を奪う。
「んっ!う…んん…」
 抵抗は無い、触れた唇が深く重なり合い、僕の舌が美由紀の口の中へと侵入して行った。
「うぐぅ!」
 驚いたような声を出す美由紀、キスは知っていても互いの舌を絡ませるよなディープキスの存在は知らなかったのだ、突然に自分の口の中に入ってきた舌をどうすれば良いか等知るはずも無く、ただ自分の口の中に入り込んできたお兄ちゃんの舌を、ただ素直に受け入れて、その舌の動きに任せるしかない、入り込んできた舌は口の中を動き回る、口の中を舐める、歯に触れて歯茎にも触れる、舌同士を絡ませながら口の奥に押し込んだり、逆に口から引っ張り出して、お兄ちゃんの口の中に引きこまれる、引きこまれた舌が柔らかく噛まれて、ま自分の口の中に押し返される、溜まった唾液を注がれてそれを飲まされ、逆に自分の口の中に溜まった唾液を啜られる、そして離された二つの唇は唾液の細い糸で結ばれていたが、それが途切れると同時に、ゆっくりと肌蹴ているキャミソールの内側へと顔を埋め、舌をその肌の上に滑られせていく
「ひゃうっ!」
 初めて感じるであろう感覚に声を出している美由紀、その声は僕に興奮を与え、一層激しく舌を広く強く肌の上に滑らせて行かせる、そして舌先に触れる小さな粒…淡くピンク色の乳輪の中央にある乳首、まだ陥没している乳首を舌で探り、丹念に刺激して行きながら、少しずつ膨らんでくる感触を味わいながらキャミソールを脱がして行く
 ズルリと肩口からキャミソールが脱げ落ちる、そしてそれが下へと丸められながら擦り下ろされて行った。
「あっ!あぁぁ…お兄ちゃん」
 胸の上を這い回りながら乳首を責める舌の動きと、擦り下ろされ脱がされて行くキャミソール、この先どうすれば良いのか見当もつかずに、為すがままに身を任せている美由紀の身体から、キャミソールが完全に脱がされ、ベッドの下へと放り出される、中央についている赤いリボンと足口のフリルで彩られた水色のショーツ、それだけを身につけた美由紀は繰り返される愛撫の中で、だんだんと意識を失い始めていた。
「はぁふぅ…あふぅ」
 舐め上げられる乳首、顔が下半身の方へと降りて行く、そして同時おろされて言った下ろされた口がショーツの縁を噛み、ショーツを擦り下ろして行く、そしてまだ何も生えていない…生えてくる兆しすら見えない無毛の小さな丘が曝された。
 足首の辺りまで引き下ろしたショーツをそのままにし、小さな鏡台の前に置いてあった化粧品の中から、乳液を取り出すとそれを美由紀の無毛の股間部へと塗りつける。
「ひゃう!」
 股間に塗られた乳液の感触に、小さな声を出す美由紀、その声を無視して丹念に塗り込められる乳液、じわりとした乳液とは別の液体が美由紀の身体からも溢れ出して来る、やがて瓶の中にあった乳液の全てを美由紀の股間と、自分のペニスに塗りつけた男は、美由紀の両足を使うと大きく押し広げると、膣口へ狙いを定め挿入を開始した。


                              『 いたみ 』


 今までは気持ちよかった。
 お兄ちゃんがキスしてくれたり、胸を触ったり舐めてくれたのは、身体がふわふわして空を飛んでいるような気分だったし、アソコに乳液を塗られていく感じも、お兄ちゃんの手がアソコに触れるたびに熱くなって行くようで、Hな本を読んだ時みたいにアソコの部分がびちゃびちゃになって行くような感じで、気持ち良くなっていた。
でも、突然にお兄ちゃんは私の両足を思いっきり広げたかと思うと、伸し掛かってくる、そして次の瞬間に今までの夢見心地のような気分が、いっぺんに吹き飛ぶような激し痛みを感じた。
「いぎっ!痛い!痛いぃぃ!」
 
 ペニスが美由紀の膣口を探しあてる、乳液と美由紀自身が溢れさせた愛液のヌトリとした感触がペニスの先端を包み込む、秘所の入口に僕はペニスを押し当てる、微かな躊躇いが無いでないが、潤んだような表情をしている美由紀の顔を見た瞬間に、湧き上がって来る欲望……この娘を汚したいと言う本能にも似た思いが、一気に身体を支配し僕はその欲望に身を任せ、挿入を開始した。
 苦痛を訴える悲鳴が美由紀の小さな口から吐き出される、哀れみも哀しみも感じない、ただ湧き上がって来る欲望を、ただ美由紀の体内へと吐出し対と言う事だけが、心と身体を支配し、その欲望に身を任せ続けた。
「ひっ…ひぅぅ!痛い、痛いよ!お兄ちゃん!」
 美由紀が涙を浮かべ苦痛を訴える、いままで見たことのない表情……それが、たまらない快感をあたえてくれる、僕のペニスが華奢な美由紀の肉体を抉り、ズブズブと沈み込んで行く…
 「ひぃあぁぁ―――――!」
 身体を引き裂く激痛に、ひときわ高い悲鳴を上げ暴れだす美由紀の身体を押さえつけ、耳障りに感じだした声を塞ぐ為に、枕もとのあったヌイグルミを押し込んで口を塞ぐ
「ふぐぅ!」
 押し込まれたヌイグルミ、それが声を塞ぎ息を詰らせる、すでに美由紀に対する愛情は消え去っている、欲望を満ちさせる為だけに突きこんだペニスを突き動かし、快感をむさぼりながら犯し続けた。

 激しい上下運動と身体を抉り嬲る様な腰の動き、その動きの果てに欲望を美由紀の胎内に吐き出す。
 一度だけでは満足できない、引き抜いたペニスを別の穴へと添えると、膣口同様に突きこむ!
「あぎぃぃあぁぁーー!」
 新たに激しい悲鳴を張り上げる美由紀、それに構わずに埋め込んだペニスを膣の時と同様に激しく動かし快感を貪り、同様に欲望を吐き出した。

 下半身がバラバラに千切れて行くよう無い痛みだけが肉体に残される、身体を動かす事も出来ずにベッドの上に横たわる私の口へ、涎で濡れたヌイグルミを引き抜き、その代わりにお兄ちゃんはオチンチンを入れて来る、ふとあの本で読んだ女の子の事を思い出す。
あの子も、こうしてオチンチンを口の中に入れられたのかなと言う事だった。
 口の中に入れられたオチンチン、喉の奥のほうへと思いっきり突き込まれ、吐き気を催してしまう。
 どうしてお兄ちゃんは、こんな酷い事をするんだろ……好きだったのに、大好きだったのに……お兄ちゃんなら優しくしてくれると思っていたのに…酷いよ、お兄ちゃん……

「ぐぅ…ひぐぅ!」
 口にペニスを突き込まれたまま泣きじゃくり始める美由紀に対して僕は言う。
「噛むなよ、噛んだら、もっと痛い事になるぞ!」
 それが脅迫である事は自覚していたが、その狂暴な感情を抑え切れなくなっている、すでに美由紀が僕の事をどの様な感情を持って見ているかは、充分に理解してしまっている、今更優しい言葉をかけても関係は修復できないだろう。
 ならば、今は欲望を満足させる事だけを考え、更に激しく……そして残酷に凌辱する事だけを考える事にしたのである。
 快感が身体を貫き、欲望を美由紀の口に吐き出す。
 顔の上から身体を退かすのと、口から飲まされた精液を吐き出すのは、ほとんど同時であり、苦しそうに精液を吐き出しながら美由紀は言う。
「お兄ちゃんなんか……大嫌いだ!お兄ちゃんのばかぁぁーー!!」
 悲しみに満ちた悲痛な叫び、その叫びを聞きながらも、何の感情も沸いてこない……いや、正確には新たな感情はある、嫌いなったのなら遠慮はいらないなと言う感情……
「僕の事が嫌いになったのなら、もう遠慮はいらないね美由紀……朝まで、もう少し間楽しもう」
「いやっ!もういやぁぁーーー!!」
 抗いの叫びを手で覆い隠しながら僕は、再び美由紀の上に覆い被さる、三度射精したと言うのに、厚く昂ぶったペニスは硬さを再び取り戻している、見開かれた瞳が僕を見上げて、何かを訴えるように見つめている。

 優しかったお兄ちゃん…大好きだったお兄ちゃん…すでに抗っても、どうしようもない事はわかっていた。
 それでも、一縷の望みを信じてお兄ちゃんを見る…優しいかったお兄ちゃんを…
 『おねがい…もうやめて…』
 その願いは、無残に引き裂かれた…灼熱した鉄棒が、再び股間を引き裂いていく!ビリビリと身体を引き裂きながら内臓をなにかが食らって行く…美由紀は、なにも見えなかった…なにも見たくなかった…


                              
『 あさ 』


 爽やかな朝日が部屋の中に差し込む、外では小鳥の声が聞こえだしている、だがそれと対照的に部屋の中では、血と体液で汚れ乱れたシーツの上に、一人の少女が抜け殻のように全裸となって横たわっている、身体中に欲望の残滓を付着させた娘が……


                                          終


                                             成人向け書庫へ戻る