『和服少女乱れ咲き』


                                少女と着物


 今日は何かの記念日だろうかと思い立ったのは、道を歩いている少女の姿を見た時であった。
 和服と言うか、紅を基調にした布地に花の模様を入れた晴着を着て歩いている少女……誰かにその姿を見せびらかしたかったのであろうか、道行く人達に晴着を着ている自分の姿を、まるで見せ付けるとでも言うように時折立ち止まっては、その場でくるくると身体を回し、大きな裾を旗のようにはためかせては、そんな自分の姿を見る周囲の人達の反応を楽しんでいる。
 道行く人に頭を撫でてもらい、時折菓子をもらい、上気した顔に満足そうな笑みを浮かべながら少女は、更にその姿を見せびらかすように回りながら歩いていた。
 そしてその姿を見た僕は、晴着にではなく晴着を着た少女の中身を見たくなった。

 その少女との距離を保ちながら後をつけて行く、慌てる事はない……チャンスが無かったら諦めれば良いのだ。そう自分に言い聞かせながら、チャンスが来る事を願いながら、僕は晴着を着た少女の後をつけて行った。

 そして辿り付いたのは小さな花畑……自然に出来上がったものなのか、それとも誰かが手を加え作り上げたものなのか、少女が辿り着いた場所は、白い花が咲き乱れている小さな花畑であった。
 森と言うよりも、少し大きな林の中に作り上げられている空間、ちょうど立木が途切れ陽のあたっている小さな空間、周囲は雑草や低い潅木が茂っていると言うのに、何かで隔てられているかの様に、日の光が注ぐその小さな空間いっぱいに花が咲き乱れている。なんと言う花なのか種類はわからないが、白い花が布団か何かのように敷き詰められ広がり咲き乱れていた。
 その花の上に少女はコロンと寝転がる。着ている晴着が汚れるという事も気にせず、花の布団の上に身を横たえながら、降り注ぐ日の光を掛け布団にでもするように、寝転がり身体を伸ばし満足していた。
 少女の後を密かにつけてきた僕は、その少女の姿を見た時に、このまま帰ろうかと思ってしまう。
 無垢な姿を無防備に曝け出している少女、それを壊してしまう事に対して、僕は強い罪悪感を感じたからだ。
 だが、その少女が寝転がった拍子に乱れ、少し捲れ上がった裾から見えた素足の白さ……それが眼に焼きついた瞬間、僕は欲望の虜となった。


                                花と少女


 そして次の瞬間には、花畑に寝転んでいる少女の口を手で塞ぎながら、晴着の裾を捲りあげていた。
 何が起こったのか、一瞬分けが解らなくなり、口を押さえられ驚いた様な顔を僕の方へと向けていた少女であったが、次の瞬間には烈しい抵抗が始まった。
「うっ!ぐぅぅーっ!」
 口を塞いだままなので、くぐもった様な声しか出せないが、身体全体を跳ね上げる様にしながら猛烈に暴れ始める。白い花弁が飛び散るように巻き上がる中、跳ね上げられた足から、少女が履いていた漆塗りの小さなポックリが外れて花の上に転がる。押し広げられ、手が差し込まれた着物の襟元が大きく開き、白く柔らかそうな素肌が露出し、白い肌の上には、ほんのりと紅く色付く乳輪と小さな芥子粒のような乳首が見える。
 その乳輪と乳首に唇をあてながら吸い……そして肉を噛んだ。
「んぐぅぅーーっ!」
 跳ね上がる身体を押さえつけながら、少女の肉体を蹂躙して行く――自由に動く両手で、押さえ込んでいる僕の腕を引掻き、何とか逃れようと足掻き続ける少女の抵抗、僕はその抵抗を抑え込みながら、足をばたつかせる事によって捲れ上がった裾を更に大きく捲り上げ、少女の下半身を完全に露出させる。
 捲りあげられ剥き出しとなる下着……下着を身に着けていない、白く柔らかそうな股間が剥き出しとなり、僕の目の前に曝される。
 まるで僕を誘うかのような閉じ合わさったままの筋が一本……僕は、その筋へと手を伸ばし、指を捻じ込ませ無理にその筋を抉じ開ける。
「いぐぅぅぁぁー!」
 塞がれている口から漏れ出す声が、一際高くなり肉体の動きも激しくなる。だが、それは断末魔の様な足掻きであり、楽しみを増す事になっても、逃れる術にはならなかった。
 捻じ込んだ指先に感じる密着感、そして抉じ開けて拡げて行く感覚、熱くそして染み出して来るねっとりとした指触りは、傷付いた箇所から染み出して来る血の感触……それを感じながら、更に押し開き準備を整えて行く――自分の履いているズボンとトランクスを脱ぎ捨て、剥き出しとした半身を少女の上へと覆い被せて行く。
 抜き取られた指先に付着している血の痕、それを舐めながら僕は、既に硬くなり過ぎているペニスを、指で抉じ開け押し広げた場所へと捻じ込んだ。
 少女の瞳が限界まで見開かれ、剥き出しとなった眼球に切れた毛細血管の紅い筋が広がろ。相変わらず押さえ込まれた口の中に広がる悲鳴は、塞いだ掌の内に押し込められ呻き声としか外に漏れださない、暴れていた身体はビクン!ビクン!と痙攣で起こしたかのように蠢き、僕の腕を引掻いていた手は強く握られ、爪が掌を突き破り血が滲み出す……
 肉を巻き込む様にしながら突き込まれた僕のペニス……強引な挿入は、少女にとって苦痛しか与えないが、僕は少女から快感を貪ろうとし、突きこんだペニスを突き動かす。
 その度に少女の身体は痙攣するかの様に跳ね上がり、押さえ込んでいる手の内に悲鳴が溢れかえり、見開かれた瞳は逆に精気を失いながら沈み込んで行った。

 欲望を少女の肉体へと吐き出し、満足した僕は少女の身体の上から離れる……白い花が押しつぶされ、少女の裂けた股間から流れ出した破瓜の血で、その白い花弁を薄紅色に染まり始めている。
 そんな少女の姿を見下ろす僕の内には、罪悪感……恐怖……憐憫……それらとは別の感情だけが湧き上がってくる。
 それは欲望を満たした満足感……そして僕は、ポケットから携帯を取り出し、虚ろな視線のまま花畑に倒れている少女の姿を記録する――そして、破瓜の血で紅く染め上がっている花を一つ手折り、手帳の間に挟み込む――忘れえぬ、素晴らしき記念として……



                            おわり



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