第壱章


                           
『 獲物 』


                            
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人気の無い河原に車が一台止められている、車種は不明だが大型のワゴン車、張られているスモークフィルムで車内は見えない、しかしその車の中から女の啜り泣きと哀願の声が洩れ聞こえてくる。
「いや! もう満足したんでしょ?だからお願い!もうやめてくださっ、いやぁぁ! ああぁぁぁ……やだぁぁ……」
 車の中で女性が、正確には少女と言って差し支えない年頃の女性が、二人の男達に前後から犯されている、そしてそれとは別に犯されている少女の姿を、煙草を燻らしながら酷薄な眼差しで冷やかに見ている男がもう一人……
「まだまだ、楽しもうぜ俺の息子は手前の穴が、まだまだ恋しいとよ!」
 背後から少女を犯している男が嘲るように叫びながら、執拗に少女の肉体を責め立てる。着ていた服の全てを剥ぎ取られ、全裸にされ牝犬のように四つんばいさせられた少女の豊かな乳房が、男によって背後から嬲るかの様に揉むしだかれる。
「ひぃぐぅ!」
 乱暴な男の行為によって口から悲鳴を吐き出す少女の乳房……白いかっては傷ひとつなかったであろうその豊満な二つの乳房には、みみずばれや男達の歯形と唾液の痕、そして煙草の火でも押付けられ出来たのであろう痛々しい火傷の痕が幾つも刻み込まれいた。
 身体を嬲られ、嘲り叩き付けられる少女が、途切れ途切れの言葉で喘ぐ様に哀願を繰り返し続ける。
「勘弁して下さい、もう駄目……だから、だから、お願いします! もういやぁぁ、これ以上は、やめてぇぇー!」
 泣き叫びながら哀願する少女の前に立った男が、その唇に自分の精液と少女の愛液、それと少女自身の排泄物と血により、ヌラヌラと濡れそぼるペニスを強引に突き入れ哀願を中断させる。
「さてと手前の血と糞で汚れた俺様の物を綺麗にしてもらおうか、綺麗にできたらご褒美に良い物をまた下の口にたっぷりとくれてやるからよ!」
「はぁぶぅ、うぶぅぅ……ぐぅひぃっんっあぶぅ!」
 突き入れられた男のペニスが口中いっぱいに膨らみ軟口蓋にあたる、嫌悪感と込みあげてくる吐き気で少女は鳴咽を漏らす。
「ぐぅぅ、うぐぁぐぅぁ……」
 男は嗚咽を漏らす少女の頭を押さえつけながら、腰を前後に揺すり唇を嬲るかのように汚し続ける。口中深く侵入して来た男のペニスが口一杯に膨らみ舌を圧迫し、ペニスに押さえつけられた舌が男のペニスにからみつくかの様な動きをしながら、ペニスについていた血と糞を舐めしゃぶる。
「へへへっ、良いぞ、いま最高に美味い物をやるからな、残さずに綺麗に飲み乾せよ」
 次の瞬間、男の呻き声と共に欲望の塊が少女の口中に吐き出され、少女の口中を生臭い汚物のような精液が満たす。
「うげっ、けほっけほ、うええぇぁぁーっ!」
 少女は反射的に口の中に吐き出された、男の欲望の塊を吐き戻す。唇から白く濁った涎が糸をひき零れ落ちる。
「もう、もう嫌! なんで私がこんな目にあわなくちゃいけないの! この私が、この私が! やめて! もう、やめてちょうだい!」
 すでに正常な判断力と言うか、理性も何も無くしてしまい、ただ泣き叫ぶ少女に今度は、後ろの男が尻に手をあてがったかと思うと、裂けて血の滲む肛門に狙いを定めて、硬く張り詰めた男根を一気に突き立て、ズブゥズブゥと強引に埋没させて行く
「いはぁっ! あぁぁ……ぐぅぅぅ、あはぁぁひいぃぐぅぅぃ――!」
 体内へと侵入してくる異物の感触と痛みに、少女は声にならない呻き声をあげる事しかできなかった。
 男の腰が容赦なく前後に激しく動き少女を荒々しく責めたてる、もはや哀願の言葉すら出せずに少女は車のシートに爪を立て歯を食いしばり、必死に痛みにたえる事しか出来ない
「もっと、もっと締め付けるんだ、どうせ毎日これより太いのをここからひり出しているんだろが、締め付けるんだ、もっともっと強くな!」
 男が尻を嬲りながら少女を口汚なく罵り続けた末に、欲望の塊を雄叫びの声と共に少女の内臓の中に注ぎ込んだ。熱い塊が少女の身体に広がるその瞬間、少女の身体が断末魔のような痙攣を起こした後に、力無く倒れ伏した。
 倒れ伏す少女を男がさらに責め立てる、肛門から引き抜いた男根を、倒れたままの少女のヴァギナへと突き入れ、グチャグチャと音を立てて嬲り始める…倒れたまま、無抵抗で犯され続ける少女の傍らでは、少女の処女を奪い去った、血のこびり付いた電動バイブがグネグネと不気味に蠢いていた。
「へっ! 尻の方が気持ち良かったぜ、もうゆるゆるのガバガバだなこっち穴の方はよ!」
 そう言いつつも男は少女の中に再び精を放ち、抱え込んでいた身体をようやくに解放した。


                              
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 座席が取り払われ、広い空間となっている車の後部スペース、その剥き出しとなっている車の床に、少女が放置されていた。口、肛門、ヴァギナ……その三つの穴すべてから、男の欲望の淀みを無残に滴らせた少女が、投げ吸ってられ壊れた人形に手足を無秩序に放り出し横たわっている。吐き出された逆流した精液と、破瓜と裂傷による出血が混ざり合い下半身を穢しながら濡らし、その無残さを一層引き立ていた。
「まっこんなものですね、ご苦労様でしたね、お嬢さん」
 それまで少女が犯されるさまを冷然と見ていた男が少女に声を掛ける。そして懐から財布を出すと一万円札を十数枚取り出し、放心状態の少女の身体へと放り出すようにばら撒き言う。
「ご苦労様、まさか貴方のような美しい方が、まだ未経験で初めてだったとは驚きましたが、その御蔭で新鮮な反応を充分に楽しませて貰いましたよ、これは少しですがお礼です。破いてしまった服の弁償金込みと言う事で、多少色を付けておきましたから、遠慮しないで受け取ってください」
 少女は、のろのろと起き上がりながら涙の滲む目で男達を睨みつけ叫ぶ。
「訴えてやる! 私をこんな目に合わせて、ただで済むと思わないでいなさい、絶対に、絶対に、訴えて、後悔させてやる!」
 男は憎悪の叫びをぶつける少女に対して、さも困ったと言うような表情を、三流役者の演技を思わせる様な口調を添えながら言う。
「そうなると少し困る事になりますよ? 私もですが、お嬢さんの方がもっと沢山にね」
 たしかに男達を訴えれば、少女自身も色んな意味で傷つくだろう……しかし自分をこの様な目に合わせた男達が、何の罰を受ける事もなく放置されるしまうと言う事の方が、少女にとってそれ以上に我慢ならない事であった。
「構わないは、絶対に訴えてやるから!」
「いえいえ、私が困った事になると言うのは、お嬢さんの家族……特に弟さんの身の上の事なのですよ」
「弟……のこと?」
 少女の顔に不安そうな表情が浮かぶ、その少女に向って男は続けて言う。
「はい、もしもお嬢さんが、いまおこった事を警察や他の人に喋ると、弟さん……勝利くんと言う名前でしたっけ、お嬢さんの大切な弟さんが、どんな事になるか、それが心配なのです」
 男の顔が、困ったような表情から笑顔に変る。そして笑顔のまま男の口から出た名前は、間違いなく少女の弟の名前であった。
「最近は、結構物騒と言うか、世の中は恐ろしい事がいっぱい在るますから、いま言った名前の子供が、ひょっとして暴走車に轢かれたり、どこぞのヤクザに殴られて大怪我をしたり、もしかして死んでしまうことがあるかも知れない……」
「彼方、何を言ってるの!」
 少女の叫びを無視しながら、男は更に言葉を続ける。
「それに下手をすれば男の子なのに、今のお嬢さんのような目に会う事もあるかも……と私は、密かに心配しているんですよ、勝利君はなかなか可愛い男の子ですし、なにせ最近は本当に物騒ですからね。それに僕は、男の子も結構好きなんですよ……ふふふっ……」
 そして男は変らない笑顔のまま、少女を見る。それと対照的に少女の顔が、見る見る蒼白になって行く。
 少女は強い驚きに包まれながら考える。この男は、私や弟――家族の事を何故こうも知っていたのだろうかと、だがそれよりも重大な事は、弟を……大事な家族を危険な目に合わせる事は出来ない――と言う事であった。
「やめて! 弟に手は出さないで!」
「大丈夫ですよ、お嬢さんがこの場所で起きた事を綺麗に忘れて……とは言いませんが、そこに落ちている金を拾って、大人しくお家に帰って、この事を誰にも言わないで頂ければね」
 少女の憎悪に滾った視線が男に向けられるが、やがてその憎悪の視線は諦めの顔に変わり、車の床からノロノロと起き上がると、引き裂かれた衣服へと手を伸ばし、その衣服を拾い上げようとし始めるが、そんな少女を見ている男は再び声をかける。
「お金は拾わないのですか?」
 少女は男の方を睨みつけて、吐き捨てるかの様に言う。
「バカにしないでちょうだい、誰が、誰がこんな金なんかいるもんですか!」
 男はそんな少女の反応を楽しげに見ながら言う。
「僕は、落ちている金を拾って、家に帰りなさいと言っているのですよ」
「なっ!」
 男の言葉に少女は二の句が継げなかった、そして男はさらに言う。
「弟さんの事が大切なら早くお金を拾いなさい……桜井麗子さん」
 桜井麗子、それが少女の名前であった。
 少女……麗子の憎悪のこもった視線が男に向けられる。もし視線で人を殺す事が出来るなら、充分に殺す事の出来うる視線! それほどまでに憎悪に滾った視線であったが、男はその視線がたまらなく楽しいと言う様に、ニコニコと睨み続ける麗子に変らない微笑を向けている。やがて麗子は絶望と諦めの表情を浮かべると、散らばっている金に手を伸ばす。
「駄目ですよ、麗子さん」
 金に手を伸ばした瞬間また男が声を掛ける、思わず男の方を麗子は見る。
「誰が手で拾っていいと言いました? 口で拾うのですよ、いまの貴女の姿にお似合いの雌犬のような格好で、這い蹲りながらね!」
 早く終りにしてしまいたかった。もはや抵抗するだけの気力が完全に尽き果てていた麗子は、男に言われるままに四つん這いになると、口で落ちている金を咥え始める。そんな麗子の姿を男は満足そうに見ながら言う。
「う〜ん、麗子さん、貴方はなかなか素直な良い人ですね。これは、ほんのチップです。遠慮せずに受け取って下さい」
 男はそう言うと、財布から更に取り出した十枚ほどの一万円札を筒状に丸める。そして男に無防備に尻を向けながら金を咥え集める麗子の散々に凌辱され裂傷の血と吐き出された精液が滴っている肛門に、突き刺す様に捻じ込んだ。
「ヒィギャッ!」
 男達は悲鳴を上げのたうつ麗子を、ドアを開け車から突き落とす。そして麗子が着ていた服や下着、そして何枚かの一万円札をぶつける様に放り投げると、そのまま車を急発進させる。弾き飛ばされた小石が数個、倒れている麗子にぶつかるが、そんな事は気にもしていない乱暴な運転、やがて車のテールランプが闇の中に消えた後には、凌辱され尽くされた麗子が、その無残な姿を河原に投げ出し晒していた。
「くっ! くうぅぅぅ……うあぁぁ……ああぁぁ……」
 麗子は、その姿のまま起き上がる事もせずに鳴咽を漏らす。やがてそれは咽び泣きになり、しゃくりあげるような泣き声が、人気の無い河原に細く長くいつまでも途切れる事なく流れていた……


                            
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 車を走らせながら男達は先程、犯していた鏡麗子の事を話していた。
「へへへっ、さすが四発もやると腰が痛くなるぜ」
 麗子の肛門を犯していた男、木島惣一が言う。
「俺は三発だ、あんだけ良い女ならもう一発くらい犯っても良かったかな?でもよぉ、まさかぁあの女が初物とは思わなかったよな、そう思うだろ? 拓哉よ」
 麗子の唇を汚し続けていた男、大川隆二が車を運転している男に言う。
「そうですね、でも僕の好みの女性とは違いますから、僕は犯る気にはなれませんでしたね、今回もね……」
 呼ばれた男、新城拓哉が気のない返事をする
「また好み外の女ってか、わかった、わかった、今度は拓哉の好みの女を犯ろうぜ、なんせ拓哉が、スポンサー様なんだからな」
「しかしよ、金はタップリあるのに、わざわざ女を拉致ちゃ強姦するなんて変わってるよな拓哉は、そのくせ自分じゃ犯らずに俺達に強姦させて、それをニヤニヤ笑いながら見ているだけ、本当に変ってるぜ」
 拓哉はしごく真面目な声で答える。
「それは当然の事ですよ、だいたい女性に対して、お金を使って自由にする等と言う事は、女性に対して大変失礼になりますからね。それに僕好みの女性は今まで犯した中にはいませんし、それに好みでもない女性を抱くのも面倒臭いですからね」
 拓哉のさも当然と言う答えに、惣一と隆二の二人は顔を見合わせて、車の中で笑い転げる。
「金で釣るのが失礼だから、女を強姦するのかよ、そっちの方がよっぽど失礼なんじゃねいのか、それに好みの女って一体どんなタイプの女が好きなんだよ拓哉よ」
 惣一達の言葉に答えず、拓哉は肩をすくめるような仕草をするだけであった。
 もともとこの三人は別にそんなに親しい訳ではない、惣一と隆二の二人は学生時代からの悪さをする悪友同志であったが拓哉は違っていた。
 惣一と隆二の二人が拓哉と出会ったのは、一ヶ月ほど前に盛り場で拓哉の方から声をかけたのがきっかけであり、三人で話をするうちに女を襲い強姦してみないかと言う話が出て来た……最初は冗談であったはずだが、しかし話をしている内に話しは現実味を帯びて行き冗談の枠を越え始め、遂には実行へと移される事になった。
 最初に三人が襲ったのは、若い水商売風の女だった。拓哉の運転する車で近づき、惣一と隆二の二人が女を車の中に引きずり込む、そして人気の無い所まで車を走らせ、そこで女を強姦する……それは呆気ないほど簡単に成功した、事が終った後は拓哉が適当に金を握らせたうえで、適当な所に女を降ろして終わりであった。
 その時に女に渡した金額(十万円以上)を見て惣一と隆二が驚き拓哉に言う。
『そんな金があるなら、わざわざ女を強姦なんぞする必要はないんじゃないのか?』
 確かにそうだ、それだけ自由に出来る金があるのなら、もっと簡単に女と犯れる手段は、幾らでもあるし、拓哉自身も女にもてないと言うタイプでもない、それに対して拓哉は平然として答える。
『嫌がり、抵抗する女を犯すから楽しいんじゃないですか』と……
 趣味の問題とアッサリ拓哉は言い放った。
 やがて三人は拓哉を中心に女を強姦し犯す為に、週に一度か二度集まるようになる、金銭的なスポンサーの拓哉の車で市内を流して獲物になりそうな女を物色して、気に入った女を言葉巧みに誘ったり、時には強引に車に連れ込み人気の無い所で犯し、自分達の欲望を満足させているのである。
 とは言っても女を犯すのは、惣一と隆二の二人だけで拓哉はいつも『今回は見ているだけで充分です』とか『僕の好みのタイプではありませんから』と言い、女が犯される様を残酷と言って良い、冷酷な視線と笑みを浮べながら見ているだけか、せいぜい咥えている煙草の火を押し付けたり、安全ピンで乳首を縫い付けたりと、嗜虐する程度であった。

「確か、今度の日曜日は、隣町の神社でお祭りがありましたね」
 ふいに拓哉が後ろの二人に話し掛ける。
「ああ、そうだったよな、今度はそこで獲物を捜そうって言うのか、拓哉?」
「OK、俺はそれで良いぜ、しかし珍しいな拓哉が自分から次の事を言うなんて」
 拓哉は二人の問いに答える。
「そうですね、僕もたまには女性とSEXをしたくなった。とっ言った所ですか、それに僕には何となく解るんですよ……」
「なにが解るんだ?、拓哉」
 惣一が聞き返す、拓哉は言葉を選ぶかのように間を置いた後に答える。
「運命、そう僕の求めていた女性に、そろそろ出会えるのが……」
 拓哉の言葉に二人は爆笑する、そして笑いながら言う。
「おい拓哉よ、その運命の女性に会ってどうすんだ、どのみち犯るんだろ? まさか清く正しい男女交際を今更するとでも言うのかよ、だとしたら笑い話にもならないぜ」
 拓哉は、笑われた事に対して怒るでもなく、再び肩を竦める仕草をすると言う
「とにかく次は、僕の好み女性と言う事で、お相手をお願いしましょう。それで良いでしょ二人とも」
 笑いの発作を何とか押さえた二人が答える。
「了解、了解、俺は文句ないぜ、隆二もそうだろ?」
「俺も良いぜ、一応リーダーは拓哉なんだから…んで、拓哉よお」
「なんですか?」
 祐作の問いかけに拓哉が聞き返す。
「まだ山崎の兄貴に会う気はないのか?やっぱり」
「ああ、山崎慎二さんの話しですか、今のところは遠慮しておきますよ、でもその内に会いたいですね、お話しではなかなか可愛らしい娘を飼っているとの事ですから」
「そうだぜ、俺も2〜3回抱いたが、なかなか良い娘だったぜ、なかなか虐めがいある娘だったぜ」
「それによ、山崎の兄貴に話しをつけときゃよ、女でも薬でも何かと融通が利くんだ、知り合いになっていて損はないぜ」
 拓哉が、何時もの様に肩をすくめて応える。
「まっ、そのうちにと言う事で……その時には、よろしくご紹介を頼みますよ御二人さ……クッ!」
 運転をしながら、後部座席の二人と話しをしていた拓哉が、呻き声を出しハンドルに身体を突っ伏してしまう。コントロールを失った車が左右に蛇行しはじめるが、ハンドルに突っ伏しながらも拓哉は車のブレーキを蹴飛ばすようにかけて、路肩に乗り上げる格好で、辛うじて車を停車させる事に成功する。運転席では拓哉が頭を押さえて呻き声を上げている。
「ぐ、ぐうぅーっ!」
 運転席で頭を抱え、呻き声を上げている拓哉の姿、それを後部座席の二人が、驚き拓哉に声をかける。
「おい、どうした拓哉、また例の頭痛の発作か?」
拓哉が頭を手で押さえつつ苦しげに答える
「ええ、大丈夫です、もう……だいぶ収まりましたから、いつもの事ですから心配ないですよ、大丈夫……ええ……」
「しっかりしろよ、何だったら女を襲うのは頭痛の具合が良くなるまでしばらく中止するか? なんか危なっかしいぜ」
「いいえ……今言った予定通りに、今度のお祭りの時に襲いましょう…どうやら僕にはもうあまり時間が残されてないようですからね……」
 最後の方の言葉は拓哉の口の中で呟かれて二人には聞こえなかった、しかしこれで次の予定が決まる、そして新たな獲物と言う犠牲者も……








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